加田屋田んぼ 2009年度                                      

 2009年 1月 田起こしから一年が始まる。
霜が降りる寒い朝、田の仕事が始ります。寒さで眠っていた田んぼを目覚めさせるのが一年の始めの仕事です。土を掘り返し、砕き、均します。エンジン音で起こされた生きものが出てきます。それを知っている白鷺はしっかり見ています。人が遠ざかると、鳥たちが集まってきます。餌の少ないこの時期は鳥にとっても1年の始りなのでしょう。
 4月 苗床で育苗
籾を信頼できる所から入手して、塩水の比重を利用して浮いた不良品を除去します。次は熱湯で消毒します。このように籾の品質を維持するための準備は手間がかかります。これを怠ると、病気が出た時、対応が大変です。検査消毒の済んだ籾を一定条件下で発芽させます。発芽を確認した上で育苗箱にて苗に育てます。
☆この写真の育苗箱はポット苗用です。沢山の穴が開いています。ここに育苗します。手植え用に使います。
 5月 潅水は育苗を左右します。
一定の温度条件下で苗床を管理し、毎日潅水します。これを誤ると苗の育成に即刻影響します。毎朝たっぷりの潅水を行います。そして苗の発育状態をしっかりと観察して、水不足、温度管理などを監視します。この頃になると鳥や猫が闖入して荒らされる事もあります。
☆この写真では機械植え用の育苗箱を使っています。箱から取り出すと芝生の様になっていて、苗を機械にセットします。
十分に育った苗を、田んぼに移植します。体験参加者が手植え出来るように、苗はポット苗を使用します。収穫の事を考慮して、苗は出来るだけ直線になるようにします。機械でも直線にするのは容易ではありませんから、まして沢山の人が手植えした後は、直線にはなりません。体験者の方々は楽しんでいる方もいれば、しんどそうな方もいらっしゃいます。子供たちは生きものに気を取られて、田植えが生きもの採取に変わってしまいます。
 6月 草と稲の競争開始
田んぼで必ず行う作業は草取りです。「コナギ」は特に稲の天敵と言えるほど成長が早く、稲の食事を奪っていきます。この頃はまだ水底に小さく存在しているだけですが、次の作業日には水面から顔を出しています。その次の作業日には水面から体をだしています。こんな具合に、稲の肥料を取ってしまいます。取られた稲は痩せて、太れず、枯れそうなものも出ます。体験参加者の水田は無農薬なので、除草は人海戦術で行っています。
☆農薬を使わないので、草取りは手作業です。しかしこの田んぼは沢山の生きものがいます。
 8月  案山子で鳥よけ
稲にも稲穂がついているのがわかります。どんどん成長しています。するとそれを待っていた鳥たちが稲穂を狙います。この時期にかかし作りをして田んぼを守ります。農薬が無いのを知っているのでしょう。鳥たちにも虫たちにも食事が豊富になる時期です。
 9月 稲刈り
一番楽しい時のひとつです。稲刈りは鎌を使って体験参加者が刈り取ります。後工程の為には、刈った稲を一定量にしてしっかり束ねておくのが良いのですが、体験参加者にとっては少し難しくて、縛りがゆるかったり、少なかったり、多すぎたり、不揃いだったりと様々です。私達はそのフォローをしながら、天日干しにします。いまでは天日干しの場面が少なくなりました。
 10月 収穫祭
稲の天日干しを終えて、脱穀します。適度な水分がおいしさに影響します。機械干しの場合は米の水分を調整できるので、均質に出来ます。「脱穀」で出た藁はイベント用保管しておきます。藁にも良し悪しがあり、無造作に扱えません。籾を籾殻と玄米に分けるのが「籾すり」です。これが終わったら袋に詰めて、終わりです。玄米で保管しますので、白米にするためには「精米」が必要です。収穫祭では、このお米を体験参加者に配布します。一番賑やかな時です。新米のおにぎりも配布しますので、その場で新米をいただけます。

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